取材陣(以下、取)／早速ですが、授乳後の女性に多い乳首や乳輪の悩みとはどの様なものですか？

原口先生(以下、原)／乳首が大きくなった・長く伸びて垂れてしまった、乳輪が広がって大きくなったといった形の変化と、乳首や乳輪の色が濃くなってしまったという色の変化が挙げられます。これらは、胸の大きさの変化や授乳による刺激によって引き起こされます。

取／それらの治療は可能なのですか？又、どういった施術内容になるのでしょうか？

原／はい。まず形について

『形の変化』

• 乳首【治療:乳頭形成術】
  患者さんの希望（解剖学的平均サイズを参考・直径・高さ8～10mm）に合わせて大きいものは小さく、長いものは短く、乳頭そのものか乳頭と乳輪の境目部分の皮フを切り取り縫い縮めます。傷跡は乳頭に1本のライン状もしくは際の部分になるので殆ど目立ちません。
• 乳輪【治療:乳輪縮小術】
  乳輪外側の余分な部分の皮フをドーナツ状に切り取り縫い縮めます。
  術後しばらく（2ヶ月～半年）は乳輪の周りにシワがよった感じになりますが徐々に落ち着いてきます。
  どちらも翌日に施術箇所の診察、1週間～10日後の抜糸。その後、1ヶ月後3ヶ月後と経過観察をしていきます。翌日からシャワーあるいは半身浴（患部は濡らさない）、抜糸後の入浴は可能です。

『色の変化』

　次に色の変化についてですが、シミの治療と同じになります。

• 【薬】
  トレチノインとハイドロキノンといった色と角質に働く塗り薬（クリーム）を処方します。すぐに結果が出ると言うものでは無いですが、1～2ヶ月間隔での通院と自宅での処置で済みます。
• 【ケミカルピーリング】
  フルーツ酸を塗布する事によって、ターンオーバー（細胞の入れ替わり）を促します。
  治療後、しばらくの間少し赤く腫れます。これも1回の施術ですぐに結果が出る訳ではありませんが、約1ヶ月に1回の治療で徐々に変化が現れます。
• 【レーザー・機械によるピーリング】
  皮フを薄く削る、色素細胞を破壊するといった機械による治療です。痛みは少なく（輪ゴムで軽くはじかれる程度）、直接作用するので結果は早いです。しかし、浅く均等に施術しないと色ムラが出る可能性があります。（詳しくは、WEB*にーにゃバックナンバーNO.05の『シミの話』をチェック！）

　最初の診察時にこれらの治療方法について医師から詳しく説明を聞き、どの方法で治療するか選択する、と言う形になります。治療期間や1回での効果、メリット・デメリット・施術料金等を充分に考慮した上で、医師と相談しながら納得のいく治療法を選択して頂きたいと思います。

取／そうですね。女性にとって胸はいくつになってもやはり重要な部位です。納得出来る迄しっかり医師と話し合って決める事が大事ですね。
今回もありがとうございました。

（原口クリニックの場合）

・乳頭形成術
（片側）……105,000円
（両側同時手術）……189,000円
・乳輪縮小術
（片側）……126,000円
（両側同時手術）……210,000円
・薬【トレチノインとハイドロキノン】（それぞれ5gずつ）……8,400円
・ケミカルピーリング,レーザー治療
（片側）……10,500円
（両側同時手術）……21,000円
※初診料は1,050円です。