取材陣(以下、取)／早速ですが、まつげの悩みで一番多い相談は何ですか？
原口先生(以下、原)／『逆まつげ』です。医学的には睫毛内反といいます。
　
これは、まつげが眼球をキズ付けて視力が低下したり、目ヤニや痒み、充血を伴ったりするので早めの治療が必要です。上眼瞼だけでなく下眼瞼にも見られます。

取／どのような対処法・治療法がありますか？
原／逆まつげの対処法は、軽度の場合は毎日ビューラーでまつげを反らせて癖づけると良くなるケースも多くあります。しかし、そういった対処法でもなかなか治らない、ビューラーが苦手という方の場合は、手術での治療を行います。
　
まつげが正面を向くように瞼を反り返らせたり、持ち上げる・余分な脂肪や皮フを取るなど二重手術(切開法／埋没法)と同様の方法。
　
これらは二重のラインや瞼縁に合わせて施術しますのでキズ跡は殆ど目立ちません。(※詳しくはWEB*にーにゃバックナンバー二重手術vol.6をチェック！)

取／キズ跡が目立たないというのは良いですね。
　
「まつげの量が少ないので増やしたい」「まつげが短いので長くしたい」といった女性の悩みも多いと思いますが？
原／元から少ない・短い、事故や怪我で一部まつげが生えていない、老化でまつげが減った等、原因は様々ですが、マスカラやエクステンションなどでは満足出来ず、どうしても気になり治療したいという場合は病院での治療となります。まつげの本数を増やす治療『植毛』、あるいは今あるまつげを長く伸ばす治療『塗り薬』による治療法です。

■『植毛』の手術の流れ

• 伸びが少なく目立たない後頭部生え際近くの皮フを局所麻酔後に採取する。
• 採取した皮フの髪の毛を一本ずつに分ける(株分け)。
• 間隔をあけて一本ずつ植毛。（間隔を狭く植えると隣が押し出されてしまうので、一回の施術で部分的に集中しての植毛は避けた方が良い。）

　手術直後は、少し赤みや腫れがありますので、冷やしてもらいます。
植毛した毛は大体１週間で生着しますが、引っ張ったりすると抜け易いので確実に生着する迄の１ヶ月程は出来るだけ触らない様にして様子を見ます。化粧をするのは問題ありませんが、ビューラーは控えて頂きます。後頭部の採毛部も1週間で抜糸します。
　
そして、１ヶ月後の診察で、生着具合や皮フの状態を確認し、更に植毛するかどうかを検討していきます。

取／まつげの植毛は数回の施術が必要になるのですか？　又、植毛したまつげのアフターケアは必要ですか？
原／片方の瞼のまつげは50～100本と言われています。一回の施術で大体30～50本の植毛が出来ますので、まつげを増やしたいという場合は、大体１回の施術で済む場合が多いです。何らかの理由でまつげが全く生えていない部分がある場合は数回の施術が必要になります。
　
植毛に使う毛は”髪の毛“ですので、クセがあったり、伸びてきたりします。従って、クセはビューラーで整えたり、伸びた場合は自分でカットして頂かねばなりません。

取／なるほど。では、次回は、まつげを伸ばす「塗り薬」による治療について教えて下さい。引き続き宜しくお願いします。

（原口クリニックの場合）

「逆まつげ…保険適用」

「植毛……50本／273,000円」



※初診料は1,050円です。