取材陣(以下、取)／早速ですが質問にある『目袋』とは、どの様なものなのかを教えて下さい。
原口先生(以下、原)／はい、目の下が蜜柑の一房のように膨らんだ状態になる事です。
　
目の周りにはクッションのようにして隔膜で被われた脂肪で包み込まれています。その脂肪や隔膜そして皮膚の状態によっていくつか違いが生じます。

1. 目の周りの脂肪が多いために膨らんでいる（この場合は、上の瞼が平ら、もしくは膨らんでいる）
2. 目の上の脂肪が下に降りてきて下の脂肪が膨らむ（この場合、上のまぶたが凹んでいる）
3. 頬の皮フや脂肪が垂れてきて、目の脂肪と頬の脂肪の間が窪み、目の下の脂肪の膨らみが強調されている

目の周りの皮フは目を開けたり閉じたり表情を出すように動かしやすいように薄くできています。そのために加齢によって皮膚の弾力性が無くなったり、隔膜と呼ばれる脂肪を包んだ膜が緩んだりした時に変化が出やすいんです。

取／症状によってそれぞれ対処法が違うのですか？
原／はい。

1. 脂肪過剰の場合
   年齢が若くて皮フに張りがある人は、脂肪を取るだけでいいので、目の裏側（結膜側）からとります。
   従って、外からは傷が見えません。脂肪の膜を切った際に出てきた余分な脂肪だけを取ります。皮膚が余っている人の場合は余分な皮膚を取ります。
2. 上の脂肪が降りてきている場合
   この場合、下の脂肪を取ると上の瞼がもっと窪んでしまいます。脂肪をいかにして押し込むかになります。従って、隔膜を縫い縮めたり、目の周りにある眼輪筋という筋肉を張って脂肪を押し込むという方法もあります。同じく皮フが余っている人は余分な皮フを取ります。
3. 頬の脂肪が垂れている場合
   これは、頬の脂肪が下垂して目の下にハの字の凹みを生じたもので、逆に凹んでいる部分を膨らませる必要があります。これは以前お話ししたようにヒアルロン酸・コラーゲン・自分の脂肪などを注入します。しかし、皮フにたるみがある場合はその分膨らんでしまうので有効ではありません。この場合も余分な皮フを取る必要があります。

• 余分な皮フを取る場合
  それぞれ余分な皮フを取る場合、瞼の皮フを上下に引っ張ると目がアカンベーの状態になりやすく、それを避けるためにまつ毛のすぐ下に沿って目じりの小じわ（カラスの足跡）に合わせて切開し、外側へ引っ張るようにします。

「裏側から脂肪を取る、脂肪の膜を縮める、筋肉を張る、皮フを取る、注入する」等、その患者さんの症状や状態を見ながら色々組み合わせて施術します。

取なるほど。それでは、次回はそれぞれのメリット・デメリット、手術の流れ、術後についてなどについてお伺いしたいと思います。ありがとうございました。

脂肪注入（原口クリニックの場合）※税込
・上眼瞼形成術…262,500円
・下眼瞼形成術…262,500円
・（経結膜法）…210,000円
・脂肪注入（頬部）…315,000円
・ヒアルロン酸(0.1ml)…9,450円
・コラーゲン(0.1ml)…5,250円