取材陣(以下、取)／早速ですが、フェイスリフトはどのようなシワ・たるみに効果がありますか？
原口先生(以下、原)／おでこに出来るシワや法令線、表情によるシワ等のいわゆる「溝」のシワではなく、頬や首等のたるみによって出来たシワに効果的です。

取／年齢はどの位の方が多いですか？
原／以前は年配の方が多かったのですが、最近は30代の方からの相談も増えてきてます。しかし、若い方はたるみの具合を見て「もう少し待った方がいいのでは？」という説明になる事も多いですね。ただ治療を希望される若い人の中には、気になる今の時点で治療してより若々しく楽しく過ごしたいし、年を取ってからもう一度治療を受けても良いと考えている人が増えているようです。

取／ミニリフトとフェイスリフトの違いは何ですか？
原／ミニリフトは、皮下脂肪の中間層部分をはがして引っ張り上げるのに対し、本来のフェイスリフトは更にその奥にある『ＳＭＡＳ(浅筋膜様組織)』の部分を吊り上げてリフト効果を高めます。ＳＭＡＳの下には顔面神経がありますので、この手術は形成外科医等腕の確かな医者を選択される事をオススメします。
やはり、効果としてはミニリフトよりフェイスリフトの方がしっかりと持ち上がります。

取／施術箇所や時間、その後の診療はどのような流れですか？
原／頬のたるみのみの場合は、耳の上の部分から耳たぶの下までを切除、頬と首のたるみを取る場合は、耳の上から耳の周りを通って生え際の辺りまでを切開して引っ張り上げ、余分な部分を切り取り、また縫い合わせるといった施術になります。又、たるみだけでなく二重あごや頬のふくらみも気になるという場合は、合わせて施術箇所の脂肪吸引を行う場合もあります。
　
施術時間は、ミニリフトの場合は1～1.5時間。フェイスリフトの場合で3.5～４時間程度です。私の所は基本的に局所麻酔と静脈麻酔の併用で行っていますので、施術後しばらく冷やした後は帰宅できます。包帯に関してはクリニックによってしない事もありますが、当院では２日程巻いて貰っています。そして、２日後に経過をチェックして傷の部分に絆創膏を張ってもらい、１週間後の抜糸で終了です。腫れは1週間位で少しむくんだ程度です。　術後に痛み止めも３日分処方しますが、大体皆さん１日分だけ飲んで後は気にならない程度だったという方が殆どですね。
痛みが残るというよりは、少し熱っぽさやしびれや、違和感を感じるという方が多いようです。
しばらくは施術部分に触れると布越しに触ったような感覚があります。外見はメイクや髪型等で隠せるので傍目には殆ど分かりません。

取／デメリットとしてはどのようなことが考えられますか？
原／頬ＳＭＡＳを切除牽引するフェイスリフトの場合は、経験豊富な形成外科等の医者でない場合、神経障害を引き起こす可能性もあります。又、体質によっては、手術のキズ跡が赤く盛り上がりケロイドになる場合もありますが、これは縫合技術がきちんとしていれば防げますし、一部ケロイドになったとしても治療を行えば次第に改善されます。
場合によっては首が内出血の為に青くなる事もあります。その場合はメイクで隠す事になります。内出血の後は1週間位で黄色くなり２週間位で色は消えるのが普通の経過です。

取／この施術はたるむ度に何度も施術可能なのですか？
原／はい。施術した後も老化によって徐々にたるんできてしまいますので、そのたるんだ分をまた施術する事は可能です。しかし、一度施術された方は本人の意識が違いますので若干たるみが遅くなるような気がしますね。

取／なるほど、確かにそうかもしれませんね。今回も勉強になりました。ありがとうございました。

・ミニリフト…420,000円　　
・フェイスリフト(頬)…840,000円