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取材陣(以下、取)/早速ですが、残りの2つの手術方法を教えて下さい。
原口先生(以下、原)/まずは『剪除法』と呼ばれる手術法で、メリッ ト/デメリットの兼ね合いから言っても、この方法を 選択される方が最も多い手術方法です。
これは、皮膚の裏 側のアポクリン腺の部分を削っていく方法です 。アポクリン腺は毛根と同じくらいの深さにあ るわけですから、皮膚の裏側の毛根部分を目安に削っていけばいいという事です。アポクリン腺を目で確かめながらハサミ等で削いでいくので確実です。
また先生によっては超音波やレーザー、吸引器等を使用して手術する場合もあります。ただ、目で確かめながらが確実だと思うので私はハサミで手術しています。
取/表面的なキズ跡に関しては、どうですか?また、焼灼法のように脱毛効果ってあるんですか?
原/表面の切開部分は脇のシワに合わせて切るので、殆どのケースでキズ跡は目立たなくなりますが、もし目立つ キズ跡が残った場合は後日キズ跡の修正をして目立たなくすると良いでしょう。
ただ手術してから2~3ヶ月の間は、キズ跡が硬くなり縮こまります。なので、高いところのものを取ろうと手を伸ばした時に手術した部分がつれる様な感覚があると思います。
また、毛根の部分を 削っていくので、焼灼法程の効果はありませんが薄くなるという脱毛効果もあります。
取/手術時間はどの位かかりますか?手術後の治療はどのようなものですか?
原/大体、片脇40~45分位です。 手術後は脇にガーゼを当てておき、1週間後に抜糸。そして、傷の縮み具合によって、キズ跡に 薬を塗ったり、お風呂の時にマッサージをしたり、という対処をして貰います。
取/なるほど。では、もうひとつの方法とは?
原/『切除法』です。この方法はハイリスク・ハイリターンの手術法で、 キズ跡が目立ってもいいから完全にワキガの臭いの元を取ってしまいたいという職業、美容師やウエイトレス等の接客業の方が多く望まれる手術法です。この方法は古くから行われています。脇に縦に長くキズ跡が残るので、 ノースリーブの洋服を着て手を挙げると目立ちますが、根こそぎ除去してしまうので『剪除法』で除去しきれない未発達のアポクリン腺も除去出来ます。
ただ、『剪除法』 でもほぼアポクリン腺は除去出来るた め気にならない程度になります。なので、『切除法』は職業上どうしてもキズ跡と引き換えに完璧にアポクリン腺を除去したい方だけが受ける手術法ですね。
取/なるほど。主流は『剪除法』なのですね。でも手術となると治療費が気になります。
原/前回紹介した電気焼灼法は、「ワキガ」の治療としては認められていないので自費診療になりますが、今回紹介した『剪除法』と 『切除法』に関しては保険治療の対象になりますので、3割の負担で治療が可能です。
取/エ?!そうなんですか?先日知り合いから聞いた話では 30万円位と言われたと聞きましたが…
原/それは、自費診療の場合の金額でしょうね。 前に患者さんに聞かれた時に「保険治療で5万位」だと 伝えたら、とても驚かれました。しかし、患者さんの中には会社に知られたくない等の理由から自費診療を希望される方もいますね。
ただし、病気として認められる症状が無ければ保険の適応にはなりません。例えば神経質な人がいて、ワキガでもないのに本人だけが気にしていてもそれは病気として認められないからです。
取/病気として認められている「ワキガ」が 保険治療が出来る事を知らない人も多いというのと、どんなケースにおいても自費診療の場合でしか話をしない医師がいるというのもビックリです!
保険治療が出来るという事、悩みや臭いの度合い等で治療の方法が様々で ある事を踏まえた上で、しっかりと医師と相談して治療していかなくてはいけないと 思いました。今回も、ありがとうございました。
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