前編は、シワの対処法の中でも、『ボトックス･コラーゲン･ヒアルロン酸』が有効な箇所、「目元･眉間･口元」について、原口先生にお話を伺いました。今回の後編では、『手術』の範囲である、『フェイスリフト』の治療が有効と思われる箇所のシワについてお伺いします。

前回、このシワの多くは、笑ったときに出来やすい表情ジワであるので「コラーゲン･ヒアルロン酸」の方がいいでしょうというお話をしました。
ですがもうひとつ、口元のシワの部分は頬と口との境目である為、頬のたるみが原因の場合もあります。これは、加齢とともに重力によって頬が下がってきてシワが出来てきます。
このような場合に関しては、「下がってきた頬を持ち上げる」というリフトアップでの治療方法がより有効です。

基本的には眉間と同じで、普段あまり目立たず、何かの拍子に出来るシワなら、『ボトックス』がオススメなのですが、まぶたの皮フが余っている為に額で持ち上げて物を見ているという場合は、まず、まぶたの治療からオススメしてます。そうしなければ、物が見づらくなったり、余計におでこの筋肉を使ってシワを深くしてしまう事もありうるからです。
何も力を入れていない状態でくっきりとシワが出ているようならば、皮フのたるみが原因なので、リフトアップでの治療が適切でしょう。

ほとんどが皮フのたるみが原因なので、フェイスリフトでの治療が多いです。
フェイスリフトは、頸以外に、額や頬のたるみの治療でも行いますが、額に比べると、頬や頸の治療では、あまり腫れる事はありません。腫れる期間も大体1週間位です。
頬や頸の場合、特に耳の周りだけのキズなので、女性の場合は髪の毛やお化粧等で十分に隠す事も可能です。お化粧は抜糸が済めば出来ます。
ネックリフトは、シワがのびる効果と共にアゴがすっきりします。

シワの治療は段階的に、ボトックス→コラーゲン･ヒアルロン酸→手術といった感じで捉えていただければ良いかと思います。
また、非常に細かくまだシワとしては気になる程ではないもの、肌の引き締めだけで考えてよいものに関しては、フォトフェイシャルやラジオ波等を使って、コラーゲンを引き締めて目立ちを少なくするという方法で対処するというものが最近は行われるようになりました（光治療･レーザー治療･ラジオ波といわれるもの）。

それ以外に、ケミカルピーリングという方法もあります。これは敏感肌等の肌の弱い人には向きませんが、古い角質を落とすという治療法です。
そうすると、下から新しい皮フが出来てきて、たまごのようなハリのある皮フになります。
ただ、効果でいうと劇的な変化があるわけではありません。やはり大きい結果を望もうとすると大きい事をしなければならないので、『手術』ということになります。

『手術』が必要なシワとなると、元々皮フが余っている、本当の意味での”たるみ“。これは収縮が期待できないというもの。こういったものは、手術で余ったものを取ってしまわないと治療にはなりません。
担当の先生と十分に話し合って、自分のシワの状態に合った納得のいく治療を受けて下さい。

●フェイスリフト
・ミニリフト…420,000円
・フェイスリフト…840,000円
●ケミカルピーリング
・ソフトピーリング（顔面）…10,500円／回