なるほど!!マネー講座

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vol.11 共済の利用

 生命保険料の節約には共済の利用も有効です。
 共済はもともと勤労者同士がお互いを支え合う相互扶助の仕組み。 ひとり一人のニーズによって自由設計出来る反面掛金が高くなりがちな保険に対し、共済は基本的に”一律掛金一律保障“を特徴としています。あらかじめ設定されている保障プランに大勢の人が加入するシステムの為、共済の掛金を割安に設定する事が出来ます。
 以下、代表的な共済の特徴を紹介します。


■JA共済

農林水産省の管轄によって行われている共済事業。

【取扱商品】

終身、年金、こども共済等の生命保険分野の他、自動車保険や火災共済、建物更生共済等の損害保険分野商品。

【特徴】

民間生命保険会社並みの商品ラインアップがある反面、保険料水準が他共済よりも比較的高い。

■県民共済

全国生活協同組合連合会(全国生協連)が行う共済事業。

【取扱商品】

月々の掛け金が一律の「県民共済」が代表商品。都道府県ごとに「都民共済」「道民共済」「県民共済」「府民共済」等と異なった名前で呼ばれる。その他ではこども共済、傷害共済、新型火災共済等。

【特徴】

県民共済も全労済と同じ様に、割戻金の仕組みを有する。
全国生協連の共済商品に加入するには200円程度の出資金を払い、組合員になる必要がある。

■全労済

厚生労働省が管轄している共済事業。

【取扱商品】

月々の掛け金1800円で死亡保障と医療保障がセットになっている「こくみん共済(総合タイプ)」が代表的商品。
また、終身、総合医療共済等の生命保険分野商品やマイカー、自賠責共済等の損害保険分野商品も持つ。

【特徴】

全労災の掛け捨てタイプの共済は、決算が終了した時点で剰余金が発生した場合、契約者に還元される仕組み。2008年度のこくみん共済(総合タイプ)では、約10.5%が剰余金として還元されている。但し、全労済の共済商品に加入するには、出資金を払い組合員になる必要がある

■CO・OP共済

日本コープ共済生活協同組合連合会が行う共済事業。

【取扱商品】

一定範囲の年齢なら掛け金一律の「たすけあい」が代表商品。
ジュニア18、女性、医療、ベーシックコース等が用意されており、ニーズに合わせて選ぶ事が出来る。
その他にも手頃な掛け金でシンプルな保障の定期生命共済「あいぷらす」や、火災共済、CO・OP生命共済が販売されている。

【特徴】

「たすけあい」の各コースは、月々120円の保険料追加で個人賠償責任保険(補償最高1億円)を付加できる。県民共済・全労災と同様出資金を払い組合員になる必要がある。

共済は、勤労世代を対象とした保障である事に加え、他の保険会社に比べて人件費も抑えられている分、毎月の保険料も安めに設定されています。
特に勤労世代が加入できる一定範囲の年齢なら掛金一律の商品は大変有利なので、民間保険会社の終身保障等とうまく組み合わせ、合理的な保険加入を考えると良いでしょう。


FP久保さんアドバイス

自動車保険や火災保険等の損害保険商品を扱う共済もあります。保障の種類やサービス等は民間保険会社と比べてやや劣りますが、保険料の面では共済が優位になることが多いので、上手に活用してみて下さい。


協力:FPオフィスクライアントサイド ファイナンシャルプランナー久保逸郎
福岡市中央区大名2-10-31ネオハイツ天神1004 TEL:092-716-3487

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