取材陣(以下、取)／まず、更年期障害とは具体的にどの様なものですか？

原口先生(以下、原)／月経が終わりに近づき不順になり始める頃から閉経を挟んだ10年間に起こると言われていて、女性ホルモンの減少によって自律神経にも影響を及ぼして様々な症状を引き起こすものです。
動悸・イライラ・多汗・疲労感・フラッシュ現象（運動もしていないのに突然カーッと体が火照る現象）等、人によって症状も度合いも違います。全く症状の出ない人もいれば、日常生活に支障をきたす程重症の人もいます。

また最近では、20代〜30代の女性にも同じ様な症状が出る人が増えてきている様ですが、これは不規則な生活習慣やストレス等によってホルモンバランスを崩してしまい引き起こされていると言われています。

取／なるほど。更年期障害にプラセンタが良いと聞きますが本当ですか？
また、治療法もお教え下さい。

原／はい。プラセンタは更年期障害の治療に有効だとされています。また、プラセンタは胎盤から取れる成分なのですが、体内に直接吸収されるものに使用されるのは「人プラセンタ」だけです。外からのアプローチつまり化粧品等では豚等動物のものが多く使われている様ですね。

治療法は、注射によるプラセンタ注入(上腕もしくはでん部の皮下)です。 週に２～３回が理想とされていますが、症状の度合いや患者さんの仕事の都合等で頻度を少なくされる方(週１回等)も多いです。症状の改善具合を確かめながら、医師と相談して治療を進めていくと良いでしょう。

プラセンタ注射で保険が適応されるのは、更年期障害・乳汁分泌不全・肝機能障害の３つのみで、20代女性のいわゆるプレ更年期障害と呼ばれるものに関しては適応外になります。
しかし自費でも１本２０００円程度で、肌や腸の調子が良くなったり皮フ炎が改善されるといった思わぬ効果もあるので「高い栄養ドリンクを飲むよりも効果は期待出来ますし、栄養ドリンクを買ったつもりで…」と自費治療を受けられる患者さんも多くいらっしゃいます。

プラセンタは、近年これら以外にも骨粗鬆症やコレステロールの低下といった様々な症状に効果が見られると言われ始めています。今後はもっと広い分野で使用される様になるかもしれませんね。

取／すごいですね！原口クリニックでも治療は可能ですか？

原／はい、当院でも取り扱っています。現在も多くの患者さんが治療を受けられていますが「疲労感が取れるし、肌の調子が良いから」と続けられる方が多いです。

取／更年期障害は、周りの人に理解されずに一人で悩むケースが多いと聞きます。
一度相談・治療をしてみて、注射の効果を確かめてみると良いですね！
今回もありがとうございました。

（原口クリニックの場合）

●更年期障害の場合…保険適応
●自費診療の場合…プラセンタ(1アンプル) 2,100円

※初診料は1,050円です。