記事に入る前に…

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 今回の特集は「かかりつけ」。この機会に私が経験した「シークレットトーク」を最初にぶちまけたいと思います。
 あれは10年位前の事。まだ私が20代中頃の時、婦人科系で不調があり不安を感じたので、浄水通りの有名産婦人科に行った時の事でした。婦人科に行ったのは初めての事で、取りあえず「有名」という理由で行きました。
(それが間違いだったと今になっては分かるけど)


 「予約されてますか?」と聞かれ「当然アポなし」で行った私は待つように言われました。周りは妊婦さんや連れの子供達がいっぱいいて、私の名が呼ばれたのはそれから1時間以上経ってからの事でした。診察室に案内され、そこにはおじさんドクターが。状態をたどたどしく説明すると「は?あんた尿はとったとね?とってない?そこ出てナンたらかンたら」と 顔をしかめ、イラついた口調でいきなり言われた。そして「うちは出産専用なんじゃ。そんな事で来るな。いそがしいんじゃ!」と言わんばかりの雰囲気と口調で、「全く!」みたいに怒られた。その場では我慢したけど、もう怒り心頭、悔しくて家に帰って相方にその旨伝えたら、怒って電話で抗議してくれました。が、電話に出た看護師さんが電話を保留にしたあと「ドクターは二人いるから分からない」「今診療中で」など色々な理由を言ってはぐらかすばかりで、結局そのドクターが電話に出る事はありませんでした。
それ故、正直「かかりつけ」特集で上位の「にこちゃんマーク」が付いているのが、私個人的には納得行かない!ついでに言うと、そこで出産した友人のこれまた凄い話しを聞いて更に「何であそこが人気なの!?」です。
 ちなみに、その後別の病院にいこうと、大橋の「田中レディースクリニック」へ行きました。女医さんで、しっかりとしたインフォームドコンセントに、「医者」という垣根を全く作らず、何でも安心して聞ける雰囲気をもった、本当に良い先生でした。
 そういった経験や近しい人間から多々聞いた「医療ミス」の実話。”いざと言う時、いい病院にかかりたいが情報が乏しい。嫌な所、には行きたくない“。
常々思っていた不満が「かかりつけ」特集を生んだのでした。

運命を感じる

 バリバリのベテランオーラを出されていた助産師さん。「初めまして、Aと申します」。『あ、どうも…』「自宅出産を考えておられるそうですね」『あ、はい、まだ決定ではないのですが…』。
「実は、私もなんですよ」『えっ!?』…予想外の展開。そして助産師さんは自らの体験を話してくれました。そして「自宅出産」をするにあたって知っておくべき現実も。それは産婦人科・産院そしてドクターは「自宅出産」に非協力的(いや無協力)である事、少なくとも市内の産院・産婦人科のほとんど(いや全部)がそうであるという事、更に助産師は全て医者の指示のもとでしか動けない事、それ故助産師と医者の間に対立や溝がある場合が多い事などなど”裏事情的な事“までを、とても分かりやすく教えてくれたのだ。(本当はもっと詳しく書きたいのだけれど、助産師さんに万が一迷惑がかかるとナンですので、この辺で。いつかWebで”誌面で書けない、裏自宅出産のハナシ“とか紹介出来たらいいなぁ)
 私は思いました。これは「運命」だと。多分この産院じゃなかったら、こんな事は教えてくれる事もなかったろうし「自宅出産を…」など言おうものなら「うちはもう、あなたを診る事は出来ません」と断られていただろう、と。この助産師さんに会えた事、そういった話を聞けた事。運命以外、何ものでもないと思いました。
 しかし、まだこの時点ではまだ私は決断出来ていませんっていうか決断するも何も「自宅出産」を受けてくれる”助産師さん“を見つけられていないのだ。
 「いけん。はよ探さないかん。何か方法はないかいな。アクション起こさな始まらんので、取りあえず友達、知り合いからツテを探そう!」 そう思って「産婆さん知らない?もしくは助産師さん知ってたら紹介してね!!」とメールをばらまく。 「きっとどこかに、”運命の助産師さん“がいるはず!!」そう願いながら。
(文責 編集長Jeek)

2007/10/01