それは「夢」に始まり、「夢」に導かれる。(前編)

それは「夢」に始まり、「夢」に導かれる。(前編)

「そろそろ二人目、考えようか」。
『そーねぇ。じゃあ今年中に出来たらいいねぇ』。
 坊も3歳を過ぎ、二人目をお互いが意識し始めた昨年の春頃。とある日の朝、目覚めたオットが「今日、赤ちゃんをお風呂に入れている夢を見たよ」
『へぇ。どんな?』
「洗面所にお湯ためて、僕が洗っててさ。女の子やったー」
『へぇ~』。
 そんな話をしていた1週間か10日後になんと妊娠が発覚。


『正夢やね。この子は女の子かもね』と話していました。
 今回は早い時期に周囲へ妊娠した事を知らせたのですが、(前回は7ヶ月迄内緒にしてたので)”今度は女の子じゃない?“と不思議な位、言われていました。(会った人の8割が”女の子よ“と言ってました。何で?と聞くと”何となく“とか”顔つきが変わった“と)
それから3ヶ月後に性別が分かり、結果は”女の子“。正夢でした。
 坊の時は、かなり早い段階(5ヶ月位)でお互いが気に入り、「人とかぶらない、和な名前である事」という条件に当てはまる素敵な名が決まりました。早い段階で決めたかったのは、名前を呼んでお腹に語り掛けをしたかったからです。
 勿論今回もそう思っていたのでオットと色々考えるのですが「これだ!」という名前が出て来ない。お互い案を出しても「イマイチやね」『ありそうじゃない?その名前』と、出す名前の全てが却下。
 考えているうちに、「男の子に比べて女の子の名は選択肢が非常に狭い」という事に気付きました。(男の子は4文字でもいいけど、女の子は2文字か3文字。4文字となると”桜子“とか限定されて、必ずかぶる…)結局、古語辞典等を見ながら色々考えて「これにしよう」という案は出たけど、なーんかしっくりこない…。助産師さんに『今回名前が出て来ないんですよねぇ』と話すと、”夢で教えてくれるかもですよ。『お名前教えてねー』って言って寝るといいですよ。夢で名前教えてくれたっていう方もいらっしゃいましたし“『そうかぁ。じゃあやってみよう!』と数日間は語って寝たんですが、半信半疑だったせいか全く夢になんぞ出て来ず、いつの間にかそれも止めてしまい、気付けば臨月を迎えていました。『イマイチしっくりくる名前じゃないけど、これでいいよな…』と半ば自分に言い聞かせながら過ごしていたある日の事。
 病院入り口の自動ドア前で助産師さんにばったり会い、”jeekさん、お腹はどうですか?“『大丈夫です~』と会話を交わしながらなぜか助産師さんが急に私の陰部に手をやると”jeekさんっ、もう頭が出てますよ!!
“『えぇっ!?』という言葉と同時にスポーンッ!!!と赤ちゃんが産まれてしまい、驚きながらもしっかり両手で受け止めた私。そして赤ちゃんを見ると、既に3歳児位で黒髪ベリーショートの彼女が私に向かって、にっこり笑いながら「果実系がいい!」と言ったので私はとっさに『えっ!?果実系って花梨とか??』と焦りながら応えて…
 目が覚めました。そう、夢を見たのです。何とここに来てお腹の彼女は、夢で自ら名前をアピールしてきました。すぐに夢の話をオットにし、「果実系の名前を探そう!」と、早速図書館で「果実辞典」の様な本を借り、その中から名前を選ぶ事としました。
 まずオットと私別々に本を見て候補を選び、共通で挙げた果実名の中から選ぼう、という事にしました。
 そして候補の照らし合わせを始めた途端、即決まりました。私もオットも、その”名“を見つけた時、「これだ!」と思ったのです。これが又、何となく決めていた名前に比べて何としっくりくる事か。本当に不思議です。(その後の漢字選びがまた大変でしたけど、やはり出来る限り、いいモノに、と坊同様、大吉画数なのです(*^_^*))
 それが出産10日位前の出来事。
 …そして、誰も予想出来なかった驚くべき出来事が、起こるのであった。

(*にーにゃ編集長jeek)

2007/10/01