母乳育児を成功させ、いい母乳を沢山出す為に大切な5つの事
●その4
産後30分以内に直接授乳を行い、24時間以内に8回以上直接授乳をする
病院・産院出産では産後、母子別室にされて最初の授乳が直接できないという所も少なくないようです。しかし最近は、出産後30分以内に直接授乳を行う事が以降の母乳育児をするにあたって大切である、と言われています。理由として、「最初に見た者を親と思う」というアヒルの習性と同じで、赤ちゃんも「最初に口にしたものをおっぱいと思う」と考えられる様になった事からだそうです。vol.
29(読んでいない方は*にーにゃwebの妊娠・出産バックナンバーをご覧下さい)
)でも触れましたが、ほ乳瓶の人工ゴム乳首と母親から直接授乳する際に赤ちゃんが使う力や飲み方は全く違います。軽く吸うだけでほ乳瓶からミルクは流れ出てきますが、直接授乳の場合、舌の使い方を始め飲む為に赤ちゃんが使う力が何十倍も必要なのです。
最初に簡単に飲める人工ゴム乳首に慣れてしまうと、直接授乳が困難になりがちです。赤ちゃんが「母乳嫌い」にならない為にも、「出産後30分以内の直接授乳」が大切です。とはいえ、それが出産後に出来なかったからといって「母乳が続けられない」と思い込む必要はありません。
赤ちゃんの中には母乳でも人工乳でも問題なく飲める子もいます。(ちなみにうちの子二人とも、授乳が出来ない際は粉ミルクでしたが、問題なく飲んでいました)できれば、産後3ヶ月以内に母乳のみに切り替えられるといい様です。
又、「出産後24時間以内に8回以上直接授乳を」については、初期の母乳を出す為の「プロラクチン」というホルモンの分泌を促す為に大変いい事なのだそう。(詳しくはバックナンバーvol.
34をご覧下さい)
生後1ヶ月経って母乳を出す為に頑張るより、生後すぐから頑張って吸わせる方が、はるかに早く母乳育児は確立できる様です。
●その5
睡眠・休息をとって身体を休め、ストレスをためない
産後1ヶ月は「赤ちゃんと共に寝て、起きたら授乳して、おむつを換えて…」という毎日を過ごし、家事などは家族やおばあちゃんに頼めるのであれば、出来るだけそうして欲しいもの。
昼夜問わず授乳をする為、産後3ヶ月は特に母親は慢性的な睡眠不足になります。赤ちゃんと一緒に出来るだけお昼寝をする様にして可能な限り赤ちゃんの世話を最優先に、ゆっくりのんびり過ごす様、心掛けたいものです。
私の経験で言うと、睡眠不足は相当心身にこたえました。睡眠不足の為に普段怒ったりしない事柄でイライラしたりする事も多々ありました。ですので、私はお昼に赤ちゃんを母親や夫に見てもらい、その間まとめて数時間寝る様にしていました。夜中に数時間置きに起きて、添い寝のまま授乳するとはいえ、楽ではありません。
可能なら産後3ヶ月迄は、実家に居られるのであれば、そうした方がいいと強く思います。この様な状態で家事をしっかりこなすのは到底無理。(それでもやらざるを得ないお母さん達は、本当に大変だし、凄いと思います)勿論3ヶ月以降も、子育てに配偶者や家族の協力は必須ですね。
母親のストレスは母乳の出に大きく影響するので、出来るだけためない様、マイペースで過ごして頂きたいものです。
それから母乳育児をしている母親に「母乳が出てないのでは?」や「泣いてるから(粉)ミルクあげた方がいいんじゃない?」などと無責任な事を言うのは絶対に止めましょう。母乳育児を頑張っている母親にとって、大きなストレスです。
(*にーにゃ編集長jeek)
参考文献
●ぬくもりのあるお産を求めて 風薫る助産院の窓から
著/あかね助産院院長
発行者/奥田朱美著 発行所/悠飛社